お知らせ&コラム

今回はナゾトキホリデイとは直接関係はありませんが、一宮ではこんな事も行われてるよ! と言うのを知っていただけたらなと思いブログにいたしました。

(かなり主観が入った内容になりますことを先にご報告させていただきます)

筆者と尾州のカレントさんとの出会いは突然でした。

「一宮にカッコいい活動をしてる団体があるよ」とナゾホリ代表の山内に教えてもらったのがきっかけです。
オンライン会議で活動内容を教えてもらい、とても感動したのを覚えてます。

※山内が尾州のカレントを訪れた時の写真

しかし筆者は4年近く一宮市に住んで居たにも関わらずファッションにもSNSにも疎く、失礼ですが尾州のカレントさんの事を知らなかったのです! なんともったいない…!

以前ブログで一宮市は日本一の繊維産地ということに触れたと思いますが、尾州のカレントさんは尾州の繊維企業に属する若手社員が中心となり結成した自主的な産地活性サークル。
「尾州を何とかしたい」という強い想いから企業の垣根を飛び越えた活動を行っているそうです。
直近ですと「ストリートションヘル」というイベントを計画されてます(詳しい活動内容はHPをご覧ください)。

もう、この時点でもうカッコいいい! そう思いませんか?

そして、生地のショールーム機能を備えた初の実店舗「尾州のカレント 新見本工場」(一宮市西萩原)にて、8月8日(日)に行われたウールストックというイベントにお邪魔させていただきました!

筆者の目的は尾州ロリィタさん。尾州ロリィタは愛知県の伝統毛織物「尾州生地」と日本のカワイイ文化の「ロリィタファッション」を組み合わせた新しい形のお洋服です。
国産のレース生地を使用し、高級スーツ生地にしか出せないギャザー、ふんわりとしたシルエットが特徴で、夏は涼しく冬は暖かい。
さらに、汚れがつきにくく、防臭効果効果が高いといいことづくめ!

ふわふわひらひらは嫌いじゃないけど、着て歩くまでは勇気が……とほのかに憧れ続けてウン十年。
イベントでは尾州ロリィタがイベント特別価格の500円で試着&スマホで撮影ができる! という事だったので張り切ってお出掛けをしました♪
筆者が到着した頃には既にイベントは始まっており、イベントの前売入場券100枚がほぼ完売しただけあって、沢山の人で賑わっていました。

会場には壁沿いにゆったりとショップが構えられ、中央には尾州織物には欠かせないションヘルが鎮座! 雰囲気を楽しみつつ早速尾州ロリィタさんのブースへと向かいました。

※会場中央に鎮座するションヘル

憧れのロリィタ服に身を包んだ代表のショコラさんは自分の好き!を形にして実行する力を持ったお方なのです。一度お会いしてみたい方だったので、声を掛けるのめっちゃ緊張しました(めっちゃ気さくでいい人でした)。

「どうせ着るなら思いっきりブリブリなの」とナゾホリ代表からリクエストを貰い、その中で一番目立つ色で一番ひらひらしてるロングタイプをチョイス。
着替えてる時にこれは大丈夫なのか? 事故らない? と心配になりつつお着換え終了。
ショコラさんがより可愛く見えるように、ヘッドドレスを付けてくれたりとぱっぱと動いてくれてあっという間に変身完了!


ふわふわひらひらを着てる自分を見て

「か゛わ゛い゛い゛いぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」

と大人気もなくはしゃいでしまいました!
生まれて初めて着る憧れのふわふわひらひらに、筆者は感動で語彙力ゼロに。
ウエディングドレスを着たことがある方ならご存じと思いますが、ドレスってめっちゃ重いですよね。
びしゅろりは生地をたっぷり使っているのに不思議なことにとても軽いんです!
さらに夏用のびしゅろりも試着させていただいたのですが、軽さはもちろんの事、生地がサラサラなんです!
ウールは暑い! もこもこ! ってイメージが、私の中で完全に払拭されました。
ひらひら少なめのオーダー品もできるようなので、お値段は張るけど、大人だからこそ良いものを着たい! って方にはピッタリのロリィタ服でした!
これからの時期のカーディガンを羽織って普段使いにしてる写真を見て、そんな着こなしもあるのか! と目からうろこでした。
端的にかなり好きです。

ちなみに余談ですが、筆者は好きな生地を選んでヘッドドレスをオーダーできる特別なチケットで入場したので、その場でヘッドドレスをオーダーしてきました!
出来上がりが楽しみです♪

 

そして、このイベントの参加者は、実際にどのようにして織物が出来るのかの工場見学もできるのです!
工場見学なんて小学校の社会見学の時以来なので、それこそウン十年以上前の出来事ですが、あの非日常が訪れるドキドキワクワクを思い出して緊張しながら集合場所へ向かいました。

工場見学は大まかに3か所。
・糸を紡ぐ機械(ガラ紡績機)
・糸を織る機械(ションヘル)
・縫製工場

ここでションヘルについて少しだけ説明すると、ドイツの織機メーカーションヘル社(Schonherr GmbH)のシャトル織機の事で、尾州で使用されていた国産のシャトル織機と類似していたので、いつしかこう呼ぶ様になったそうです。
ションヘル織機は、現在主流の最新式織機と比較すると1/5程度の非常に遅いスピードで生地を織りあげるので効率は悪い。
効率は悪いけれども、現役の理由は最新式織機には出せない、立体的で柔らかくナチュラルストレッチが掛かった、仕立て映えのする魅力的な生地を織り上げることができるそうです。
そして注目すべきは、現在世界ではションヘル織機を使っているところは無いそうで、ションヘルで織られた生地は海外のハイブランドのスーツ生地等でもとても人気があるようです。

今回は縫製工場やションヘルも凄く感動したんですが、中でも筆者が特に感動した糸を紡ぐ機械(ガラ紡績機)について書きます。

糸をつむぐ機械をガラ紡績機(以後ガラ紡と表記)といい、くるくる回る筒に綿を詰めて引っ張りながら捩る事で糸にしていくんですが、文字にするととても地味ですよね……
だけどその装置が何十、何百と連なって捩ってる様は正に圧巻でした…!


※ガラ紡の説明を受ける参加者

綿が切れたらどうするのか? の方法を聞いた所で「じゃあ早速やってみませんか?」とお声が掛かりました。
え? やっていいの?こわい……と思いつつ好奇心が勝って綿の追加に挑戦!
切れた糸に綿を近づけるだけなんですけど、その間も回り続けている糸が綿の繊維を捉えた瞬間、すごい勢いで糸が捩じられ1本の糸の姿に戻っていくんです…! 凄い…!!!!!
語彙力足りなくて感動が伝わらないかもしれないけどこれは本当にすごかった!
こうして出来た糸は個性的で柔らかい質感に仕上がるそうです。
しかも中途半端に余った綿は他の綿と合わせて何度でも紡ぐことができるそうで……無駄がないのも良いですね。

一通り工場も見学が終わり、外に出ようとした所で熟練の職人さんっぽいおじいさんに声を掛けられました。

ガラ紡で出来た糸は柔らかいが、ただ捩じっただけでは弱いので直ぐに切れてしまう。
なので細くて強い糸と一緒にさらに捩じって質感を保ちつつ強度を増すんだそうです。

なんかタイミング的にフラグ立てる前に話しかけてもイベント起きないけど、ガラ紡見てから話しかけると大事な事を教えてくれるNPCみたいで個人的には胸アツでした!

生活するうえで何気なく手にしている物はどういう風に作られているのかを知ることで、作っている人の想いを感じ、物を大切にしようという気持ちが自然と湧いてくるので、とてもいい体験ができたなと思いました。

工場見学は木玉毛織さんのHPで完全予約制で行なってるので、是非日本が世界に誇る伝統産業をその目でお確かめ下さい!

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